Cisco AppDynamics Distribution of OpenTelemetry Collector の構成

このページでは、 Cisco AppDynamics Distribution of OpenTelemetry Collectorの任意の設定を行う方法について説明します。 

プロキシの設定

1. プロキシ URL を HTTPS_PROXY 環境変数に設定します。その他のプロキシ設定については、「net/http golang package proxy」を参照してください。
   

   

   HTTP_PROXY 環境変数は、HTTPS 通信を無視します（これはCisco Cloud Observability 取り込みエンドポイントで使用されます）。

2. Helm チャートの環境変数を設定するには、appdynamics-otel-collector 仕様を変更します。

   appdynamics-otel-collector:
     spec:
       env:
          -name: HTTPS_PROXY
           value: <proxy url>

   CODE
3. プロキシが HTTPS インスペクションまたは SSL 終了を実行している場合は、otlphttp エクスポータのプロキシルート認証局（CA）も設定する必要があります。Kubernetes® 環境では、Splunk AppDynamics は CA 証明書をシークレットとしてロードし、Cisco AppDynamics Distribution of OpenTelemetry Collector が読み取ることができるボリュームとしてシークレットをマウントすることを推奨します。 
   

   仕様の例：

   appdynamics-otel-collector:
     spec:
       volume:
         - name: proxycavol
           secret:
             secretName: proxyca
       volumeMounts:
         - name: proxycavol
           mountPath: /path/to/proxy
     configOverride:
       exporters:
         otlphttp:
           tls:
             ca_file: /path/to/proxy/ca.crt

   CODE

環境変数を使用したクライアントシークレットの提供

クライアントシークレットは通常、Helm 値ファイルでプレーンテキストとして提供されます。 Cisco Cloud Observability Helm チャートには、環境変数を使用してクライアントシークレットを挿入するオプションも用意されていて、実際のシークレット値を Kubernetes 構成マップまたはシークレットに保存できます。

次の例では、Kubernetes シークレットに保存された Cisco Cloud Observability シークレットの環境変数を示しています。名前は secret-name、キーは secret-key です。

appdynamics-otel-collector:  
  clientId: <client-id>
  clientSecretEnvVar: 
    valueFrom:
      secretKeyRef:
        name: <secret-name>
        key: <secret-key>
  tokenUrl: <token-url>
  endpoint: <endpoint>

レート制限のバッチサイズの構成

Cisco Cloud Observability Helm チャートのデフォルトのバッチサイズは 1,000 です。負荷が高い場合は、階層とトラフィックに応じてバッチサイズを構成する必要があります。

1. メトリック、ログ、およびトレースのレート制限を確認します。レート制限は、トークン階層によって異なります。 

2. トラフィックとトークン階層のレート制限に基づいてバッチを計算します。トラフィックが A requests/min で、レート制限が B requests/min である場合、バッチサイズは少なくとも次のようにする必要があります。

   $$\lceil A/B \rceil$$

   たとえば、階層 1 トークンで 150 万メトリック/分を生成する場合、バッチサイズは少なくとも 150 万/500 = 3,000 メトリック/分にする必要があります。

3. バッチサイズをカスタマイズするには、メトリック、ログ、およびトレースのバッチプロセッサを構成する必要があります。次に、構成ファイルでバッチプロセッサを構成する例を示します。

   appdynamics-otel-collector:
     configOverride:
       batch/traces:
         send_batch_size: 3000
         timeout: 10s
         send_batch_max_size: 3000
       batch/metrics:
         send_batch_size: 3000
         timeout: 10s
         send_batch_max_size: 3000 
       batch/logs:
         send_batch_size: 3000
         timeout: 10s
         send_batch_max_size: 3000

   YML

リソースリクエストのカスタマイズ

トラフィックが多いためにコレクタのリソース制限を増やす必要がある場合、または小規模クラスタのリソース制限を減らす必要がある場合は、リソースリクエストを Cisco Cloud Observability Helm チャートで構成できます。

デフォルトの Cisco AppDynamics Distribution of OpenTelemetry Collectorのリソース制限は、パフォーマンステストの結果に従ってハードウェア要件としてリストされています。

次に、リソース構成を増やしてリソース制限を 2 倍にする例を示します。

appdynamics-otel-collector:
  spec:
    resources:
      limits:
        cpu: 400m
        memory: 2048Mi

Cisco Cloud Observability Helm チャートは、リソースリクエストと制限構成に従って、メモリ制限プロセッサを自動的に構成します。リソース構成を変更した場合は、メモリ制限構成を変更する必要はありません。