Experience Journey Map は、ブラウザおよびモバイルアプリケーション用のコントローラ機能です。Experience Journey Map は、アプリケーションとビジネスのパフォーマンスに関するリアルタイムインサイトを提供し、主要なユーザジャーニーと、パフォーマンスとトラフィックの相関関係を可視化します。これにより、すべてのアプリケーション関係者(アプリケーションオーナー、開発者、IT 運用)の見解が統一されます。
Experience Journey Map は以下を可視化します。
- ユーザジャーニーの各ステップのパフォーマンスメトリック
- 1 つのステップから次のステップへのパフォーマンスメトリック
- 各ステップの上位の着信および発信トラフィックデータ
- ドロップオフ率
- リフレッシュトラフィックおよびパフォーマンスデータ
要件
Experience Journey Map を使用するには、次の要件を満たす必要があります。
- SaaS の場合:コントローラ 20.6.0 以降
- オンプレミスの場合:コントローラ 20.7.0 以降
- EUM PEAK ライセンス
- インストゥルメント化されたブラウザまたはモバイルアプリケーション
Experience Journey Map の開始
コントローラ UI で Experience Journey Map にアクセスするには、次の手順に従います。
- [User Experience] タブで、ブラウザまたはモバイルアプリケーションに移動します。
- 左側のアプリケーションパネルで、[Experience Journey Map] をクリックします。
Experience Journey Map UI の概要
以下のセクションでは、Experience Journey Map UI の概要について説明します。
Experience Journey Map のダッシュボード
Experience Journey Map のダッシュボードには、上位のユーザジャーニー、つまりアプリケーションの最もトラフィックの多い部分が表示されます。デフォルトのタイムフレームは 1 時間に設定されていますが、時間は調整することができます。ダッシュボードでは、そのタイムフレームのユーザジャーニーとデータが自動的に更新されます。
エンドユーザイベント
ユーザジャーニーの各ステップは、エンドユーザイベントで視覚化されます。エンドユーザイベントとは、ブラウザページまたはモバイルビュー/アクティビティのことです。Experience Journey Map には、最もトラフィックの多いエンドユーザイベントが表示されます。
エンドユーザイベントをクリックすると、以下が表示されます。
- すべての送信元からのユーザアクセスの合計
- 着信および発信トラフィックの送信元
- 各トラフィック送信元のパフォーマンスの内訳
- ドロップオフ率
トラフィックセグメント
トラフィックセグメントは 2 つのエンドユーザイベントを接続し、1 つのエンドユーザイベントから次に移動したユーザに関するデータが含まれます。トラフィックセグメントには、エラーと超過したパフォーマンスしきい値に関する正常性ステータスアイコンが表示されます。パフォーマンスしきい値を編集するには、「Experience Journey Map の構成」を参照してください。
トラフィックセグメントをクリックすると、以下が表示されます。
- 以前にマッピングされたエンドユーザイベントから来たユーザの数
- これらのユーザのパフォーマンスメトリック
- そのエンドユーザイベントの個々のブラウザまたはモバイルセッションを分析するオプション
更新ループ
更新ループはトラフィックセグメントの一種であり、エンドユーザイベントを更新するユーザのデータが含まれます。
更新ループをクリックすると、以下が表示されます。
- エンドユーザイベントを更新したユーザの数
- これらのユーザのパフォーマンスメトリック
- そのエンドユーザイベントのブラウザまたはモバイルセッションを分析するオプション
さまざまな EUM アプリケーションの Experience Journey Map
Experience Journey Map は、インストゥルメント化されたブラウザおよびモバイルアプリケーションで使用できます。以下のセクションでは、ブラウザアプリケーションとモバイルアプリケーションの Experience Journey Map データの違いについて説明します。
ブラウザアプリケーション
ブラウザアプリケーションの場合、エンドユーザイベントはブラウザページです。パフォーマンスしきい値(低速、非常に低速、ストール、および通常)は、ページのロード時間、またはエンドユーザ応答時間(EURT)に対して設定されます。ブラウザエラーの場合、Experience Journey Map は JavaScript と AJAX のエラーをキャプチャします。トラフィックセグメントからパフォーマンスを分析すると、そのマッピングされたブラウザページに対するフィルタを適用してブラウザ RUM の分析にリダイレクトされます。
モバイル アプリケーション
モバイルアプリケーションの場合、エンドユーザイベントはモバイルビュー(iOS)またはアクティビティ(Android、その他)です。パフォーマンスしきい値(低速、非常に低速、ストール、および通常)は、モバイル ネットワーク リクエストの平均時間に対して設定されます。モバイルエラーの場合、Experience Journey Map はクラッシュと Application Not Responding(ANR)をキャプチャします。トラフィックセグメントからパフォーマンスを分析すると、そのマッピングされたモバイルビュー/アクティビティに対するフィルタを適用してモバイルセッションにリダイレクトされます。
パフォーマンスしきい値のメトリックの内訳は合計が 100% にならないことがあります。例については、「トラフィックセグメントの分析」を参照してください。これは、モバイルアプリケーションの場合、パフォーマンスしきい値は、ビュー/アクティビティからトリガーされたネットワークリクエストのみの平均に対して設定されているためです。トリガーされたネットワークリクエストの数がネットワークリクエストの合計数よりも少ない場合、パフォーマンスしきい値の内訳は合計が 100% になりません。