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パフォーマンスコレクタの設定
複数のパフォーマンスコレクタをカスタマイズして、お客様に固有のオブジェクトをモニターできます。ここでは、コレクタの設定を調整する方法について説明します。
[Collector settings] にアクセスするには、t-code /DVD/APPD_DI_CON
に移動して、[Collector settings] ツールバーボタンをクリックします。
長時間ジョブのしきい値の設定
SNP CrystalBridge® Monitoring は、実行中のバックグラウンドジョブをモニターし、通常よりも長く実行されているジョブをレポートします。デフォルトでは、実行時間が 10 分を超えるすべてのジョブがレポートされますが、この値は特定のバックグラウンドジョブ名に対して変更することも可能です。収集されたデータは、タイプ /DVD/MON_S_BG_JOB_DETAILS のカスタム アプリケーション イベントとしてカスタム分析スキーマ monitored-bg-jobs に複製されます。
設定例
この設定が有効な場合、バックグラウンドジョブ , ZFI_ANALYSIS_JOB
は実行時間が 20 分を超えると「長時間実行」としてレポートされます。ZMM で始まるジョブはすべて、実行時間が 5 分を超えるとレポートされます。
デフォルトでは、テーブルが空の場合でも、実行時間が 10 分を超えている、すべてのバックグラウンドジョブがコントローラに報告されます。選択したバックグラウンドジョブのみをモニターする場合、または長時間実行ジョブのモニタリングのデフォルト動作をオーバーライドする場合は、次のパラメータを使用して新しい行を追加します。
Pattern:*
Time Limit:カスタマイズできます。デフォルトの長時間実行ジョブを表示しない場合は、値を 9999999 に設定します。
Priority:1(デフォルトルールの優先順位は -1 であり、オーバーライドする必要があります)。
ジョブバリアントフィールドでのカスタム値の設定
SNP CrystalBridge® Monitoring では、プレースホルダフィールドにバックグラウンド ジョブ レポートのバリアントフィールドの値を入力できます。これは、長時間ジョブまたは失敗したバックグラウンドジョブで発生する可能性があります。
設定例
この設定では、「Z」で始まる名前の長時間ジョブまたは失敗したバックグラウンドジョブに、次のように空でないバリアント要素からプレースホルダフィールドが入力されます。
- バリアント要素 S_DATE の値は、Custom value (long) 1(CUSLVAL1)として詳細が保存されます
- バリアント要素 S_TIME の値は、Custom value (long) 2 (CUSLVAL2)として詳細が保存されます
- バリアント要素 P_COUNT の値は、Custom value 1(CUSVAL1)として詳細が保存されます
バリアントの例
- S_DATE の値の範囲は、2019 年 10 月 14 日から 2019 年 10 月 25 日です
- S_TIME の値の範囲は、12:00:00 〜 16:00:00 で、02:00:00 未満で指定します
- P_COUNT の値は 5 です
カスタム値の処理は、次のビジネスアドイン(BAdI)を実装することでさらに細かく調整できます。
- 拡張スポット名:/DVD/MON_EH_BADI_BG_JOB_DETAIL
- BAdI インターフェイス:/DVD/MON_IC_BADI_COL_BG_JOBS
- BAdI インターフェイスメソッド:FILL_CUSTOM_FIELDS
- インポート:
- IT_VARIANT_VAL:特定のバックグラウンドジョブに対するバリアントフィールド値のテーブル
- IV_JOB_NAME:バックグラウンドジョブ名
- JOBCOUNT:バックラウンドジョブ ID
- 変更
- CT_DETAIL:問題のあるバックグラウンドジョブの詳細のテーブル(カスタム プレースホルダ フィールドを含む)
- インポート:
RFC 宛先のモニタリング
SNP CrystalBridge® Monitoring をカスタマイズして、選択した RFC 宛先の可用性と ping 時間をモニターできます。モニターする必要がある RFC 宛先をリストに追加し、テストのタイプ(接続、ping、認証)を選択します。収集されたデータは、タイプ /DVD/MON_S_RFC_DETAILS のカスタム アプリケーション イベントとして複製されます。
設定例
接続テストと認証テストは、ABAP(タイプ 2 または 3)および内部(タイプ I)の RFC 宛先にのみ関連します。
qRFC キューの監視
qRFC コレクタ設定を維持することで、特定の qRFC キュー(t-code SMQ1 および SMQ2)のレコードの数をモニターできます。キューの名前と方向(I:インバウンド、O:アウトバウンド、B:両方)を指定します。RFC 宛先名を指定して、同じキューを使用する特定の宛先の選択内容を絞り込むことができます。収集されたデータは、カスタム分析スキーマ sap_qrfc_details に複製されます。
リリース 20.11.0 以降では、「*」または「%」のワイルドカードを RFC キュー名と RFC 宛先名に使用できます。
設定例
SCM qRFC キューからのパラメータ値の抽出
このセクションでは、SAP SCM システムの qRFC 汎用モジュールパラメータから値を抽出する方法について説明します。パラメータ値は、ユーザー定義の入力テーブルレコードに基づいて、APO 汎用モジュールによる失敗 RFC コールから抽出されます。入力テーブルにアクセスするには、[qRFC SCM Monitoring] を選択します。
前提条件
qRFC パラメータ値の抽出を設定する前に、qRFC 入力テーブルの関連する queue names および RFC destinations を指定して、Monitoring of qRFC Queues を設定する必要があります。抽出された値は、Monitoring of qRFC Queues によって生成されたイベントおよびカスタム分析レコードに追加されます。
Limitations
このパラメータ値抽出方法は、SAP SCM システムでのみ使用でき、/SAPAPO/
汎用グループに属する汎用モジュールにのみ対応しています。値は現在、コレクタの実行時に SYSFAIL 状態にある qRFC レコードからのみ抽出されます。
Input Table
入力テーブルのすべてのフィールドに F4 ヘルプがあります。ワイルドカード文字は、Queue Name および RFC Destination 列でサポートされています。Parameter Path 列のパラメータは完全な形式で指定する必要があり、Custom Field 列では特定の値(CUSVAL<x>/CUSLVAL<x>)
のみが使用できます。つまり、ワイルドカードと一致するすべての qRFC キュー行について、コレクタはパラメータが前述の RFC コールの汎用モジュールに存在する場合、パラメータ値を抽出しようとします。
- Queue Name :パラメータ値を抽出する RFC キューの名前。F4 を押して、現在アクティブなすべての(インバウンド/アウトバウンド)キューのリストを取得します。
RFC Destination
Outbound RFC queue:各アウトバウンドキューには、複数の RFC 宛先を含めることができます。F4 を押して、定義されたキュー名に関連付けられている RFC 宛先のリストを取得します。
Inbound RFC queue:このフィールドは空のままにします。
Parameter Path :値が抽出される汎用モジュールパラメータへのパス。F4 を押して、定義されたキュー名と RFC 宛先で使用可能なパラメータのすべての組み合わせのリストを取得します。F4 ヘルプに表示されるパラメータのリストを絞り込むには、ワイルドカード「*」を使用します。
パラメータには次の 3 つのタイプがあります。Single parameter :パラメータの単一の値を抽出します。パラメータパスの例:
IV_PARAMETER
Struct parameter :構造体からフィールド値を抽出します。パラメータパスの例:
IS_STRUCT-FIELD
Table parameter :テーブルからフィールド値を抽出します。パラメータパスの例:
IT_TABLE-FIELD
Custom field :既存の詳細テーブル Erroneous queues Details におけるパラメータ値の保存場所が定義されます。F4 ヘルプが有効になっています。
CUSVAL1 - CUSVAL6 :単一の短いパラメータまたは構造体パラメータ値に適しています。
CUSLVAL1 - CUSLVAL2 :長い値に使用するか、またはテーブル フィールド パラメータの保存に使用します。テーブルのフィールド値は、単一フィールドで VALUE1;VALUE2;VALUE3;VALUE4 と表されます(テーブルに複数の行がある場合、値は 1 つのフィールドで「;」で区切られます)。
設定例
IDoc 値のモニター
リリース 20.11.0 で追加された新しい IDoc コンテンツコレクタを使用して、特定の IDoc セグメントの値をモニターできます。ユーザーは、モニターする必要がある上記セグメントの IDoc タイプ、セグメント、およびフィールド名を指定できます。IDoc 値のモニタリングを設定するには、画面の左側にある設定で [IDoc Field Values ] を選択します。
入力テーブルには次のフィールドが含まれています。
- IDoc Type : IDoc タイプを選択すると、このタイプのすべての IDoc が詳細テーブルで選択されます。
Segment :モニターする値が含まれる IDoc タイプのセグメントを指定します。
リリース 22.8.0 以降では、関連する IDoc ヘッダー EDIDC レコードのフィールドを抽出できるように、EDIDC をセグメントタイプとして使用できます。
- Fieldname :モニターするフィールドの名前。
- Numeric function:(オプション)モニター対象の値が数値タイプの場合、数値関数(集約)を適用できます(Average、Min、Max、Sum など)。これにより、特定の IDoc にこの値を持つ同じ名前の複数のセグメントがある場合、数値関数が適用され、結果テーブルに 1 つの行として表示されます。
IDoc タイプ、セグメント、およびフィールド名のフィールドは、F4 ヘルプをサポートしています。ワイルドカードと一緒に値を入力し、F4 を押すと関連レコードのリストが表示されます。F4 ヘルプのポップアップには IDoc およびセグメントの説明テキスト(使用可能な場合)も含まれていて、複数選択をサポートしています。複数の行を選択して選択を確認すると、選択した行が入力テーブルに自動的に追加されます。
設定例
収集されたデータは、カスタム分析スキーマ idoc_values_detail_table(レガシーコネクタ)または sap_idoc_data(整合コネクタ、sapSchema = idoc_values_detail_table)に複製されます。
SSL 証明書のモニター
SSL Certificate Monitoring テーブルが空の場合、すべての STRUST SSL アイデンティティが自動的にモニターされます。特定の SSL アイデンティティのみをモニターする場合は、アイデンティティのリスト(PSE コンテキスト)を維持します。「Collector for Expiring SSL Certificates」も参照してください。
番号範囲のモニター
SNP CrystalBridge® Monitoring では、使用状況のしきい値を超える番号範囲の使用をモニターできます。デフォルトでは、番号範囲はモニターされません。Number Range Monitoring テーブルのレコードを維持して、特定の番号範囲または番号範囲グループ(* ワイルドカードを使用)を番号範囲コレクタの範囲に追加し、速度、差分、および空き(%)のしきい値を設定します。「Collector for Number Ranges」も参照してください。
システム間 RFC ロックのモニター
リリース 22.8.0 以降では、リモート トークン マネージャ システムを使用してシステム間ロックをモニターできます。入力テーブルには、トランザクションコード SMCL の選択オプションが反映されます。Remote Token Manager system と Token Manager Number は F4 ヘルプをサポートしており、指定する必要があります。その他のフィールドはワイルドカードをサポートします。
デフォルトでは(入力テーブルが空の場合)、すべてのシステム間 RFC ロックは、汎用モジュール CSLTM_GETTOKENMANAGER を介してデフォルトのトークンマネージャ(存在する場合)を取得することによってモニターされます。
コレクタを使用して、すべてのロックを自動的に解除できます。BAdI /DVD/MON_BAD_RFC_LOCKS には、メソッド RELEASE_LOCKS を含むインターフェイスを備えた拡張スポットがあります。
作成された実装で、インターフェイスを介して指定済みの次のパラメータを使用して、汎用モジュール CSLAR_TKCHANGE を呼び出します。
FM パラメータ | 変数(Variable) |
---|---|
PCOMM_ROUTING_INFO | IS_ROUTING_INFO |
BNAME | SY_UNAME(またはロックを解除する任意の名前) |
PUCOMM | ‘DELE’ |
PCOMM_CALLED_CPPS | IT_CALLED_CPPS |
TO_CHANGE_TOKEN | IT_TOKENS |
この汎用モジュールは、コレクタによって収集されたすべての RFC ロックを自動的に解除します。必要に応じて、この実装に追加機能(ロギング、ロック解除後に実行する必要がある別のアクションなど)を実装することもできます。
デフォルトでは、過去 24 時間のロックが収集されます(コレクタは 1 日に 1 回実行されます)が、このオプションはパラメータ化できます。詳細については、「Collector for cross-system RFC locks」を参照してください。
SLT レプリケーションのモニター
システムに SLT レプリケーションプラグインが含まれていて、レプリケーションサーバーとして機能している場合は、リリース 23.2.0 以降は現在複製されているテーブルのステータスをモニターできます。モニターするテーブルを指定すると、そのステータスが分析(スキーマ sap_log_data)
およびこのセクション(SLT レプリケーション)に割り当てられたダッシュボードに報告されます。
Input Table
[Mass Transfer ID]、[Schema Name]、および [Table Name] の各フィールドでは F4 ヘルプがサポートされます。ワイルドカードと一緒に値を入力し、F4 を押すと関連レコードのリストが表示されます。F4 ヘルプのポップアップにはスキーマ名の説明テキスト(使用可能な場合)も含まれていて、複数選択がサポートされます。複数の行を選択して選択を確認すると、選択した行が入力テーブルに自動的に追加されます。選択には、トランザクション LTRC のオプションが反映されます。
Example Settings