データベースエージェントは、データベース接続、フェールオーバー、またはデータベース レプリケーションの問題を検出すると、データベースイベントをコントローラに送信します。[Databases] > [Events] ページでイベントの詳細を表示できます。このページには、イベントの概要、トリガーされた時刻、およびデータベースタイプが表示されます。

詳細ビューでは、次の情報を表示できます。

  • 概要:イベントの詳細を表示します。
  • 詳細:イベントのプロパティを表示します。
  • アクションの実行:ポリシーを作成済みの場合は、実行されたアクションを表示します。

データベースエージェントからコントローラにデータベースイベントを送信しない場合は、エージェントレベルで dbagent.event.trigger.enabled プロパティを false に設定します。このプロパティは、デフォルトで有効になっています。

次の表に、カスタム データベース イベントとサポートされるデータベースを示します。

イベントデータベース

FAILOVER

  • SQL Server
  • PostgreSQL
  • Oracle
  • MySQL

DB_CONNECTION_DOWN

データベースエージェントでサポートされるすべてのデータベースタイプ。「データベースの可視性がサポートされる環境」を参照してください。
DB_CONNECTION_UPデータベースエージェントでサポートされるすべてのデータベースタイプ。「データベースの可視性がサポートされる環境」を参照してください。
REPLICATION_FAILUREPostgreSQL
BLOCKING_SESSION
  • SQL Server
  • Oracle
DAYS_SINCE_FULL_BACKUPOracle
DAYS_SINCE_FULL_BACKUP_PDBOracle
HOURS_LOG_BACKUPOracle
BACKUP_SUCCESSFULOracle
BACKUP_FAILEDOracle

データベースエージェントは、次の Oracle データベースアーキテクチャをサポートしています。

  • コンテナデータベース(CDB)12.2 以上
  • 非コンテナデータベース(非 CDB)
  • Real Application Cluster(RAC)

データベースエージェントは、Oracle Recovery Manager(RMAN)によって生成されたデータを使用して、バックアップイベントをトリガーします。

カスタム データベース イベントを使用してアラートポリシーを設定できます。「ポリシーの設定」を参照してください。

[フェールオーバー(Failover)]

説明:このイベントは、プライマリノードで障害が発生したときにコントローラに送信されます。

データベースタイプ要約
Oracle

<database-type>, <collector-name> - <database-collector-name> RAC クラスタでフェールオーバーが発生しました。

  • PostgreSQL
  • SQL Server
  • MySQL

<database-type>、データベースインスタンス <database-instance-name> に対してフェールオーバーが発生しました。

シビラティ(重大度):Error

カスタムイベントタイプ:FAILOVER

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ適用可能なデータベース説明

    availabilityGroupName


    SQL Serverクラスタのアベイラビリティグループ名
    failedNode
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    障害が発生したノードの名前
    failedAgNameSQL Server機能不全の可用性グループの名前
    failedReplicaHostNameSQL Server機能不全のレプリカホスト名の名前
    failedReplicaIDSQL Server機能不全のレプリカ ID
    port
    • SQL Server
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    ノードまたは障害が発生したノードのポート
    dbCollectorName
    • SQL Server
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    データベースコレクタの名前
    databaseType
    • SQL Server
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    データベースタイプ
    primaryNodesAfterFailover
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    フェールオーバー後の現在のプライマリノード
    timeStamp
    • SQL Server
    • PostgreSQL
    • Oracle
    • MySQL
    イベントがトリガーされた時刻

データベース接続ダウン

説明:このイベントは、コレクタがデータベースとの接続を確立できない場合、または既存の接続が失敗した場合にコントローラに送信されます。クラスタの場合、各ノードの障害は個別のイベントとして送信されます。このイベントは、2 分、4 分、8 分、16 分、32 分など、24 時間については累乗の時間差で報告されます。その後、イベントは 24 時間ごとに報告されます。

Node要約
シングル

<database-type>, <database-collector-name, collector-name> で接続に失敗します。

Cluster

<database-instance-name: node-name> で接続に失敗します。

シビラティ(重大度):Error

カスタムイベントタイプ:DB_CONNECTION_DOWN

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    nodeNameノードの名前
    databaseTypeデータベースタイプ
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    portノードのポート

データベース接続アップ

説明:このイベントは、DB_CONNECTION_DOWN イベントのトリガー後、データベースが接続されたときにコントローラへ送信されます。

シビラティ(重大度):Info

カスタムイベントタイプ:DB_CONNECTION_UP

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    nodeNameノードの名前
    databaseTypeデータベースタイプ
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    portノードのポート

レプリケーションの失敗

説明:このイベントは、pg_stat_replication テーブルのステータスプロパティが stopping または failed に変更されたときにコントローラに送信されます

概要:データベースインスタンス <database-instance-name>、<database-type> に対してレプリケーションエラーが発生しました。

シビラティ(重大度):Error

カスタムイベントタイプ:REPLICATION_FAILURE

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    confl_bufferpin

    バッファ固定に関連する競合が発生した回数を表します。バッファ固定の競合は、複数のトランザクションが同じバッファ(キャッシュページ)に同時にアクセスしようとすると発生します。

    confl_deadlock

    データベースでデッドロック状況が検出された回数を表します。デッドロックは、2 つ以上のトランザクションが相互にロックを解放するのを待機している場合に発生し、循環依存関係が発生します。

    confl_lock

    ロックに関連する競合が発生した回数を表します。ロックの競合は、あるトランザクションが別のトランザクションによってすでに保持されているロックを取得しようとすると発生します。

    confl_snapshot

    同時スナップショットに関連する競合が発生した回数を表します。スナップショットの競合は、あるトランザクションが行へのアクセスを試みたときに、別のトランザクションが同じ行を更新または削除していると発生します。

    confl_tablespace

    テーブルスペースの割り当てに関連する競合が発生した回数を表します。テーブルスペースの競合は、複数のトランザクションが同じテーブルスペース内のスペースを同時に割り当てようとすると発生します。

    conninfo

    WAL レシーバプロセスがプライマリサーバーに接続するために使用する接続文字列。

    databaseTypeデータベースタイプ
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    failedApplicationNode該当する場合、WAL レシーバプロセスによって使用されるレプリケーションスロット名を表します。レプリケーションスロットは、レプリケーションの進行状況をトラッキングするために使用されます。

    failedNode

    ノードの名前
    last_msg_receipt_timeスタンバイサーバーがマスターサーバーから受信した最後のメッセージのタイムスタンプを示します。
    last_msg_send_timeマスターサーバーからスタンバイサーバーに送信された最後のメッセージのタイムスタンプを示します。
    latest_end_lsn

    スタンバイサーバーで最後に完了した WAL レコードの LSN を示します。これは、最後に適用されたトランザクションの終了を表します。

    latest_end_time

    スタンバイ サーバーで最後に完了したトランザクションのタイムスタンプを示します。

    portノードのポート
    reason失敗した理由
    status

    WAL レシーバプロセスの現在のステータスを示します。指定できる値は、次のとおりです。

    • stopped:WAL レシーバが停止しています。
    • streaming:WAL レシーバは、マスターサーバーから WAL データをアクティブにストリーミングしています。
    timeStamp

    イベントがトリガーされた時刻

ブロッキングセッション

説明このイベントは、別のセッションによってブロックされているセッションがある場合にコントローラに送信されます。

シビラティ(重大度):Error

カスタムイベントタイプ:BLOCKING_SESSION

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ

    説明

    blockedObjectブロックされたオブジェクト
    blockedSessionIdブロックされたセッションの ID
    blockedSqlStatementブロックされたクエリテキスト
    blockedSqlStatementHashブロックされたクエリテキストのハッシュ
    blockingSessionIdセッションをブロックしているセッションの ID
    blockingSqlStatementHashブロックしているクエリテキストのハッシュ
    databaseTypeデータベースタイプ
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    dbInstanceNameデータベースインスタンスの名前
    duration (hh:mm:ss)

    セッションがブロックされる期間

    eventRuleName

    イベントルールの名前
    eventType

    報告されたイベントの名前

    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    violationID違反の一意の ID

完全バックアップ以降の日数

説明:このイベントは、最後のバックアップから指定された日数が経過したときにコントローラに送信されます。

シビラティ(重大度):次のシビラティタイプに設定できます。

タイプ説明
警告警告しきい値を日数で設定します。
クリティカル(Critical)クリティカルのしきい値を日数で設定します。

カスタムイベントタイプ:DAYS_SINCE_FULL_BACKUP

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    databaseNameデータベースの名前
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    containerIDマルチテナント コンテナ データベース(CDB)内のコンテナの一意の ID
    containerPDBNameプラガブルデータベース(PDB)の名前
    eventRuleNameイベントルールの名前

    lastBackupTimeStamp

    最後のバックアップが作成された時刻
    nodeNameノードの名前
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    userNameユーザー名
    violationID違反の一意の ID

完全バックアップ以降の日数(PDB)

説明:このイベントは、Oracle Pluggable Database(PDB)で最後の完全バックアップから指定された日数が経過したときにコントローラに送信されます。このイベントは、マルチテナント コンテナ データベース(CDB)とルートを考慮しません。

シビラティ(重大度):次のシビラティタイプに設定できます。

タイプ説明
警告警告しきい値を日数で設定します。
クリティカル(Critical)クリティカルのしきい値を日数で設定します。

カスタムイベントタイプ:DAYS_SINCE_FULL_BACKUP_PDB

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    databaseNameデータベースの名前
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    containerIDマルチテナント コンテナ データベース(CDB)内のコンテナの一意の ID
    containerPDBNameプラガブルデータベース(PDB)の名前
    eventRuleNameイベントルールの名前

    lastBackupTimeStamp

    最後のバックアップが作成された時刻
    nodeNameノードの名前
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    userNameユーザー名
    violationID違反の一意の ID

最後のログバックアップ再試行以降の時間

説明:このイベントは、バックアップが再実行されてから指定された日数が経過したときにコントローラに送信されます。このイベントは、マルチテナント コンテナ データベース(CDB)と非 CDB データベースのみを考慮します。

シビラティ(重大度):次のシビラティタイプに設定できます。

タイプ説明
警告警告しきい値を時間単位で設定します。
クリティカル(Critical)クリティカルのしきい値を時間単位で設定します。

カスタムイベントタイプ:HOURS_LOG_BACKUP

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    databaseNameデータベースの名前
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    eventRuleNameイベントルールの名前

    lastBackupTimeStamp

    最後のバックアップが作成された時刻
    nodeNameノードの名前
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    userNameユーザー名
    violationID違反の一意の ID

バックアップ成功

説明:このイベントは、CBD、非 CBD、および PDB Oracle データベースのバックアップが完了するとコントローラに送信されます。

シビラティ(重大度):Info

カスタムイベントタイプ:BACKUP_SUCCESSFUL

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    databaseNameデータベースの名前
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    containerIDマルチテナント コンテナ データベース(CDB)内のコンテナの一意の ID
    containerPDBNameプラガブルデータベース(PDB)の名前
    eventRuleNameイベントルールの名前
    eventType

    報告されたイベントの名前

    lastBackupTimeStamp

    最後のバックアップが作成された時刻
    nodeNameノードの名前
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    userNameユーザー名
    violationID違反の一意の ID

バックアップに失敗(Backup Failed)

説明:このイベントは、CBD、非 CBD、および PDB データベースのバックアップが失敗するとコントローラに送信されます。このイベントでは、Oracle データベース 19c 以降がサポートされます。

シビラティ(重大度):Info

カスタムイベントタイプBACKUP_FAILED

アラートポリシーの設定時に、[Custom Events] パネルを使用してカスタムイベントフィルタを追加できます。

  1. [+] をクリックして、カスタムイベントタイプを指定します。
  2. 次のプロパティの組み合わせを使用してイベントをフィルタリングします。

    プロパティ説明
    databaseNameデータベースの名前
    dbCollectorNameデータベースコレクタの名前
    containerIDマルチテナント コンテナ データベース(CDB)内のコンテナの一意の ID
    containerPDBNameプラガブルデータベース(PDB)の名前
    eventRuleNameイベントルールの名前
    eventType

    報告されたイベントの名前

    lastBackupTimeStamp

    最後のバックアップが作成された時刻
    nodeNameノードの名前
    timeStampイベントがトリガーされた時刻
    violationID違反の一意の ID