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Enterprise Consoleのインストール
このページでは、AppDynamics Enterprise Console をインストールしてコントローラとイベントサービスのインストールおよび管理タスクを自動化する方法および手順について説明します。これらのコンポーネントをインストールするには、Enterprise Console をインストールする必要があります。
Enterprise Consoleのインストールについて
Enterprise Consoleはコントローラ(およびインストールされている場合は埋め込みイベントサービス)と同じホストで実行できますが、別のホストにインストールすることが推奨されます。それにもかかわらず、Enterprise Console を実行するマシンは、そのマシン上で実行されるすべてのコンポーネントの要件を満たしている必要があります(下記参照)。
Enterprise Console とコントローラは、個別の MySQL インスタンス上で実行する必要があります。これにより、Enterprise Console で、コントローラホストから独立してコントローラのインスタンスを管理できるようになり、メモリの消費量が少ない軽量設定が実現します。
/opt/appdynamics/controller
にインストールされている場合、Enterprise Console は /opt/appdynamics/enterpriseconsole
などにインストールします。
また、デフォルトで 3388 となっているコントローラデータベースとのポートコンフリクトを回避する必要もあります。Enterprise Console データベースは、デフォルトで 3377 です。
選択したEnterprise Consoleインストールパスは、書き込み可能である必要があります。すなわち、Enterprise Consoleをインストールしたユーザーに、そのディレクトリへの書き込み権限がある必要があります。
Enterprise Consoleでは、複数のユーザーがコマンドを同時に実行することが禁止されています。2人目のユーザーが別のコマンドの実行中にコマンドを実行しようとすると、2つ目のコマンドは完了せず、別のコマンドが実行中であることを示すエラーメッセージが表示されます。このようなコンフリクトを回避するため、通常、Enterprise Consoleは同時に複数のユーザーが使用しないようにする必要があります。
インストール時に、Enterprise Consoleに対してHTTPSを有効化できます。「Enterprise Console用HTTPSサポート」を参照してください。
AWSホストへのインストール
Enterprise Console を AWS ホストにインストールする場合、以下のホスト名および IP アドレスの値を SAN に追加する必要があります。
公開 DNS(IPv4)
IPv4 パブリック IP
プライベートDNS
プライベート IP
ディスクおよびメモリスペースの要件
ホストのディスクスペースが、Enterprise Consoleと、コントローラを含むプラットフォームに対して十分である必要があります。Enterprise Consoleでコントローラと同じホストを共有している場合、追加のメモリは必要ありません。ただし、Enterprise Consoleホストがコントローラホストと共有されていない場合は、追加のディスクおよびメモリスペースが必要になります。最小スペース要件を満たしていることを確認するには、「Enterprise Consoleの要件」および「コントローラホストの準備」を参照してください。
ソフトウェアの要件
Linux を実行するシステムでは、cURL および netstat
がインストールされている必要があります。また、Linux システムでは libaio
ライブラリもインストールされている必要があります。このライブラリにより、システムにおける非同期 I/O オペレーションが提供されます。
Linux オペレーティングシステムの一部の共通フレーバーにおける libaio
およびその他のライブラリのインストール方法については、「必要なライブラリ」を参照してください。
パスワードの要件
ブラウザの互換性の問題のため、AppDynamics ではユーザ名、アカウント名、およびパスワードには ASCII 文字のみを使うことを推奨しています。
これらのパスワード設定を使用して、インストールを構成します。
GUIモードスクリーンまたはオプションラベル | 応答ファイル変数 | 説明 |
---|---|---|
データベースルートユーザーのパスワード |
| コントローラでMySQLデータベースへのアクセスに使用されるユーザーアカウントのパスワードです。 単一引用符(')、二重引用符(")、またはアットマーク(@)は、このパスワードでは使用しないでください。 |
コントローラ ルートユーザーのパスワード | rootUserPassword | コントローラルートユーザのパスワード。ルートユーザは、システム管理コンソールへのアクセス権限を持つコントローラ ユーザ アカウントです。 このパスワードは、ビルトイン Glassfish アプリケーションサーバの管理ユーザにも使用されます。Glassfish 管理ユーザを使用して、Glassfish コンソールおよび asadmin ユーティリティにアクセスできます。「管理コンソールへのアクセス」を参照してください。パスワードで使用できる文字は、a-z、A-Z、0-9、.、+、=、@、_、-、$、:、#、,、(、)、!、{、} です。 |
ユーザー名(管理ユーザーのセットアップ) | userName | コントローラUIにおける管理者アカウントのユーザー名です。これは、シングルテナントシステムの場合には組み込みアカウントの管理者、マルチテナントの場合には初期アカウントの管理者になります。「ルートユーザと Glassfish 管理者のパスワードの更新」を参照してください。 ユーザ名とパスワードに「@」および「!」を使用することはできません。 また、このアカウントがREST APIへのアクセスに使用される場合、ユーザー名における特殊文字の使用に関する追加制限が適用されることに注意してください。「Create and Manage Tenant Users」を参照してください。 |
パスワードフィールドでは、パスワード文字列の末尾以外には特殊文字を含めることができます。ただし、response.varfile
を使用している場合、パスワードの 1 文字目をスペースにすることはできません。
GUIインストール
開始する前に、対象システムに適したEnterprise Consoleインストーラバージョンを取得します。インストーラは、AppDynamics ダウンロードサイトから取得できます。準備ができたら、次の手順に従ってEnterprise Consoleをインストールします。
- インストールファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行します。
Linux
./platform-setup-64bit-linux.sh
インストーラは、非ルートとルートのいずれかとして実行できます。
Windows
platform-setup-64bit-windows.exe
.exe ファイルを右クリックし、[Run as Administrator] を選択することが推奨されます。
GUIが起動した後、GUIを使用してインストールを完了します。Linuxでは、インストールウィザードの手順に従ってコンソールのインストールを完了することもできます。
AWS に Enterprise Console をインストールする場合、プロンプトが表示されたら、Enterprise Console ホスト名の公開 DNS を使用します。
サイレントインストール
サイレントインストールの方法を使用するには、-q オプション、応答ファイル、および宛先ディレクトリをインストーラの実行コマンドに追加します。たとえば、Linux では以下のコマンドを実行します。
./platform-setup-64bit-linux.sh -q -varfile ~/response.varfile
可能な場合、dir
引数値として指定されたインストールパスとして、例で示されている相対パスではなく絶対パスを指定することを推奨します。
Windowsシステムの場合:
platform-setup-64bit-windows.exe -q -varfile c:/response.varfile
サイレントインストールのサンプル応答ファイル
Linux
serverHostName=HOST_NAME sys.languageId=en disableEULA=true platformAdmin.port=9191 platformAdmin.databasePort=3377 platformAdmin.dataDir=/opt/appdynamics/platform/mysql/data platformAdmin.databasePassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.databaseRootPassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.adminPassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.useHttps$Boolean=false sys.installationDir=/opt/appdynamics/platform
sys.languageID
および platformAdmin.dataDir
プロパティは、オプションです。指定されていない場合、データディレクトリはプラットフォーム ディレクトリの下の /mysql
ディレクトリにあります。
Windows
serverHostName=HOST_NAME sys.languageId=en disableEULA=true sys.adminRights$Boolean=true platformAdmin.port=9191 platformAdmin.databasePort=3377 platformAdmin.dataDir=C\:\\AppDynamics\\Platform\\platform-admin\\mysql\\data platformAdmin.databasePassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.databaseRootPassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.adminPassword=ENTER_PASSWORD platformAdmin.useHttps$Boolean=false sys.installationDir=C\:\\AppDynamics\\Platform
sys.languageID
および platformAdmin.dataDir
プロパティは、オプションです。指定されていない場合、データディレクトリはプラットフォーム ディレクトリの下の \mysql
ディレクトリにあります。
serverHostName
値に公開 DNS を使用します。
インストール後
Enterprise Consoleをインストールした後、次のいずれかのメソッドを使ってAppDynamicsプラットフォームをインストールできます。
- GUI:コントローラおよびイベントサービスをインストールするための Web ブラウザ内のグラフィカル インターフェイスです。プラットフォームの Express Install または カスタム インストール を選択できます。これには、コントローラおよびイベントサービスをインストールするオプションが含まれます。
- コマンドライン:コントローラおよびイベントサービスをインストールするための CLI。
Enterprise Console をインストールした後、プラットフォームの Express Install と Custom Install のいずれかを選択できます。これには、コントローラをインストールするオプションが含まれます。これらのオプションの詳細については、「Enterprise Console」を参照してください。
無人モードまたはコマンドラインでのコントローラまたはイベントサービスのインストールについては、「Enterprise Consoleコマンドライン」を参照してください。
Enterprise Consoleへのアクセス
次のURLを使用して、Enterprise ConsoleのGUIにアクセスします。
http(s)://<hostname>:<port>
Enterprise Consoleのインストール時に使用したポートとホスト名を指定します。デフォルトポートは9191です。このポートは、どこからでもアクセスできるよう、ファイアウォールのルールから除外する必要があります。「ポート設定」を参照してください。
例:
http(s)://aHost.aDomain:9191
GUIで、AppDynamicsプラットフォームのコンポーネントをインストールおよび管理できます。これには、ホストや認証情報の追加、コントローラのインストール、ジョブのモニタリングなどのタスクが含まれます。
GUI にアクセスできない場合、ホスト名とポート番号が正しいことを確認してください。また、Enterprise Console が実行中であることも確認してください。
GUIへの初回アクセス時には、Enterprise ConsoleでAppDynamicsプラットフォームのインストールに関する次のオプションが表示されます。
- Express: このオプションは、コントローラおよびイベントサービスの新規インストールに対して選択します。サービスは、同じホストにインストールされます。
Custom:このオプションを選択して、コントローラとイベントサービスを個別のホストにインストールまたはアップグレードするなどインストールをカスタマイズします。イベントサービスを個別のホストにインストールすることで、ニーズに応じ、1つまたは3つ以上のイベントサービスノードを作成することができます。Enterprise Consoleを含む個別ホストへのイベントサービスのインストールは、Linuxのみでサポートされています。Windows でイベントサービスを個別のホストにインストールする場合は、「Windowsにおけるイベントサービスのインストール」を参照してください。
イベントサービスは、Install Events Serviceオプションの選択を解除しない限り、デフォルトではCustom Installによってインストールされます。
Discover and Upgrade:Customインストールの実行時に、既存のAppDynamicsデプロイ(コントローラやイベントサービスなど)を発見およびアップグレードするオプションがあります。たとえば、パッケージインストーラを使用してコントローラを旧バージョンのAppDynamicsにインストールする場合、発見およびアップグレードオプションを使用し、コントローラをEnterprise Consoleで管理されるAppDynamicsプラットフォームに追加することができます。それにより、アプリケーションでコントローラがEnterprise Consoleの同じバージョンにアップグレードされます。コントローラと MySQL の発見およびアップグレードを試行する前に、それらが実行中であることを確認してください。
インストールのトラブルシューティング
このセクションには、Enterprise Console のインストール時に発生する可能性がある問題のトラブルシューティングに関する情報が記載されています。
使用許諾契約書のインストールスタック
インストールがコンソールの使用許諾契約書が表示されたまま停止した場合、EULAで特殊文字に関する問題が発生している可能性があります。この問題を解決するには、-VdisableEULA=true
フラグをインストールコマンドまたは response.var
に追加してください。例:
./platform-setup-64bit-linux.sh -c -VdisableEULA=true
「Enterprise Console Application Is in Use」エラー
「Enterprise Console Application (9191/3377) is in use」というエラーが表示された場合、インストール時に正しいホスト名を指定したことを確認する必要があります。
Linuxマシンでのデフォルトフォント変更
Enterprise ConsoleのインストールがRed Hatシステムで失敗する場合、Install4jの問題が原因である可能性があります。デフォルトフォントが変更された場合、JREでそれを解釈できず、「could not display the GUI」エラーが発生します。このエラーは、-VdisableEULA=true
を使用してインストールを実行し、以下のコンテンツを含むファイル /etc/fonts/local.conf
を作成することで解決できます。
<?xml version='1.0'?> <!DOCTYPE fontconfig SYSTEM 'fonts.dtd'> <fontconfig> <alias> <family>serif</family> <prefer><family>Utopia</family></prefer> </alias> <alias> <family>sans-serif</family> <prefer><family>Utopia</family></prefer> </alias> <alias> <family>monospace</family> <prefer><family>Utopia</family></prefer> </alias> <alias> <family>dialog</family> <prefer><family>Utopia</family></prefer> </alias> <alias> <family>dialoginput</family> <prefer><family>Utopia</family></prefer> </alias> </fontconfig>
Windows マシンの「Rename the Directory」エラー
Enterprise Console のインストールがエラー「rename of the directory」によって失敗する場合、アンチウィルススキャンが原因である可能性があります。その場合、マシンでのアンチウィルススキャンを停止すると、問題が解決します。また、Enterprise Consoleディレクトリがコントローラディレクトリの外にある場合、Enterprise Consoleディレクトリをスキャンから除外する必要もあります。詳細については、「コントローラのためのWindowsの準備」を参照してください。