このページでは、AppDynamics のアクションの概要について説明します。

アクションは、あらかじめ定義され最利用が可能な、イベントへの自動応答です。Runbookを自動化するためにアクションを使用できます。

ポリシーは、イベントへの応答としてアクションをトリガーすることができます。ポリシーを構成する際に、どのイベントによりどのアクションがトリガーされるかを設定します。

アクションのタイプ

次のタイプのアクションを作成できます。

アプリケーション環境または状況により、適用不可能なアクションもあります。以下に、さまざまな種類のアクションに関する一般ガイドラインをご紹介します。詳しくは、アクションをポリシーに割り当てる前に該当アクションのページをご確認ください。

  • 診断的スレッドダンプアクションは、Javaエージェントを実行しているノードでのみ実行できます。
  • ビジネストランザクションパフォーマンスの正常性ルール違反、あるいは遅い/停止したトランザクションイベントというトリガーによってのみ、診断セッションのアクションを実行できます。このようなイベントは、トランザクションスナップショットに表示されるべきものだからです。
  • 修復アクションは、ノードでローカルスクリプトを実行し、マシンエージェントがインストールされたマシンで実行されているノードで使用可能です。

アクションの制限

コントローラは、トリガーするイベント数に基づいて呼び出されるアクションをイベントタイプごとに制限します。1分間にアクションをトリガーできるイベントは、イベントタイプにつき最大10件です。トリガーイベントが制限数を超えた場合、超過イベントによりトリガーされたアクションは開始しません。また、このようなアクションが開始していないことは明確に表示されません。

たとえば、アプリケーションにはアクションをトリガーする10の「正常性ルール違反開始」イベントを設定することが可能で、同時間内にはアクションをトリガーする「リソース共有元上限」イベントを最大10まで設定できます。ただし、正常性ルール違反の開始イベントが11起動している場合、11個目のイベントによりトリガーされたアクションは開始しません。

不必要なアクションを減らすため、AppDynamicsにより呼び出される診断および修復アクションの数は制限されています。規定値は、アクションタイプにつき各マシンで1分あたり5アクションです。

たとえば、もしアクションをトリガーする100のノードすべてに対してポリシーが構成されている場合、AppDynamicsは5つのアクションをランダムに選択して実行します。

制限超過を防ぐには、特定のイベントに対しアクション数を超過してトリガーしないようポリシーを作成します。ティアレベルで正常性ルールが作用するエンティティを構成することにより、少ないイベントを生成できます。「正常性ルール」の「正常性ルールおよび正常性ルールタイプ別に影響を受けるエンティティ」を参照してください。

承認が必要なアクション

スレッドダンプを取得またはローカルスクリプトを実行するアクションに対し、アクションの実行には、トリガーされたときに必ずメールの承認を要求することを選択することもできます。このオプションを有効にすると、自動化アクションが実際に開始される前に人間の介入が必要になります。

アクションの構成時に認証が必要なオプションを指定すると、そのアクションがトリガーされたときにリンクが記載されたメールが構成済みのアドレス宛に送信されます。リンクをクリックするとログイン画面が開き(ユーザーがすでにAppDynamicsにログインしていない場合)、ログインするとスレッドダンプを取得またはスクリプトを実行するために承認を要求するダイアログが表示されます。ユーザーは、このダイアログでアクションを承認して開始するか、アクションをキャンセルするかを選択できます。

[Action] チェックボックスを実行する前に [Require Approval] オプションを選択しない場合、人間の介入なしにアクションが自動的に開始されます。

アクションの作成と変更

アクションを構成するには、アクションの設定権限が必要です。

アクションの設定パネルにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. メニューバーの Alert & Respond をクリックします。
  2. 右のパネルまたは左のナビゲーションペインで Actions をクリックします。
  3. プルダウンメニューからアクションのコンテキスト(Application、User Experience Browser App、Databases、Servers、または Analytics)を選択します。
    構成されたアクションのリストが表示されます。アクションの種類をフィルタ処理するには、プルダウンフィルタで種類をオンにします。アクションの種類がオンでない場合、フィルタ処理は行われませんが、少なくとも 1 つの種類がオンである場合、その種類のアクションのみが表示されます。
  4. 以下のいずれかを実行。
    • 新規アクションを作成するには、[Create Action (+)] アイコンをクリックします。[Create Action] をクリックした後の手順は、作成するアクションの種類によって異なります。 
    • 既存のアクションを編集するには、アクションを選択して [Edit] アイコン(鉛筆)をクリックします。
    • 既存のアクションを削除するには、アクションを選択して [Delete] アイコン(-)をクリックします。

アクションの表示

アクションはイベントにトリガーされ、その実行に関する概要は [Events] リストの [Actions] コラムに表示されます。[Events] リストへは、アプリケーション、階層、またはノードダッシュボードの [Events] タブからアクセスできます。

アイコンのタイプがアクションのタイプを示します。[Actions] コラムのアイコンにより、このイベントにアクションがトリガーされたことを示します。アクションのアイコンが灰色で表示されている場合は、アクションが実行中または完了できなかったことを示します。アイコンがはっきりと表示されている場合は、アクションが正常に実行完了しています。

アクションの抑制

指定時間の間アクションが大量にトリガーされないようポリシーを設定することができます。