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複雑で大規模なアプリケーションでは、1 つ以上の論理階層にまたがる特定のアプリケーションサービスの所有者として、ビジネストランザクション全体または階層全体のメトリックではなく、特定のサービスのメトリックが必要になる場合があります。サービスエンドポイントを使用すると、サービスのメトリックおよび関連するスナップショットのサブセットを取得できるため、重要な情報に集中できます。サービスエンドポイントを使用して、特定のサービスへの一連のエントリポイントを定義し、AppDynamics UI 内にカスタマイズされたビューを作成して、それらのサービスにのみ影響する重要業績評価指標、関連するスナップショット、およびメトリックを表示することができます。サービスのパフォーマンスを理解し、階層全体またはビジネストランザクション全体のスナップショットを調べる代わりに、サービスに影響するスナップショットにすばやくドリルダウンすることができます。

サービスエンドポイントとビジネストランザクションの違い


[ビジネストランザクション(Business Transactions)][サービスエンドポイント(Service Endpoints)]
メトリックのレポート作成/トラッキングビジネストランザクションでは、エントリポイントとイグジットポイントの両方でメトリックがレポートされます。サービスエンドポイントは、ビジネストランザクションに似ていますが、メトリックはエントリポイントでのみレポートされ、ダウンストリームセグメントのメトリックはトラッキングされません。
エントリポイントビジネストランザクションは自動的に検出されます。サービスエンドポイントは自動的に検出されません。サービスエンドポイントのエントリポイントを指定する必要があります。サービスエンドポイントは、ビジネストランザクションと同じエントリポイントタイプをサポートし、同様の方法で設定します。
パフォーマンスメトリックビジネストランザクションは、評価指標とコールグラフによる完全なコードの可視性の両方を提供します。サービスエンドポイントは、評価指標のみを提供します。
コールビジネストランザクションは、チェックアウト、ランディングページ、カートへの追加などであり、アプリケーションのすべてのエンドユーザが認識します。これらのビジネストランザクションは、すべてのメソッド実行、データベースコール、Web サービスコールを対象とします。サービスエンドポイントは、ビジネストランザクション内で実行されるサブコール(メソッドコールまたは Web サービスコール)です。たとえば、チェックアウトのトランザクションとカートへの追加のトランザクションの両方で、インベントリのチェックのサービスが実行されます。

サービスエンドポイントのカスタマイズ

Java アプリケーションの場合、AppDynamics は自動的にサービスエンドポイントを検出して登録します。Java アプリケーションまたは .NET アプリケーションのどちらでも、カスタム サービス エンドポイント検出ルールを設定できます。「サービスエンドポイントの検出」を参照してください。

サービスエンドポイントの正常性ルール

正常性ルールを作成して、サービスエンドポイントの通常の動作または予想される動作を表すパラメータをモニタできます。パラメータは、平均応答時間などのメトリック値に依存します。サービスエンドポイントのパフォーマンスが正常性ルールで設定した条件に違反すると、正常性ルール違反となります。アラートで違反を通知し、違反イベントを軽減するための修復アクションを開始します。アラートを見逃さないようにしたり、誤ったアラートを受信しないようにするには、アラートを適切に設定することが重要です。「アラート感度の調整」(AST)により、適切な感度でアラートを設定することができます。AST によって設定済みのメトリックまたはベースラインの履歴データが提供されるため、アラート設定の影響を可視化できます。サービス エンドポイント パラメータをモニタし、AST を使用して正常性ルールの感度を微調整する正常性ルールを作成するには、「正常性ルールの作成とメトリック評価の微調整」を参照してください。

サービスエンドポイントのモニタリング

コントローラの [Applications ] ナビゲーションメニューで、[Service Endpoints ] を選択して、KPI メトリックを伴うサービスエンドポイントのリストを表示します。 

Service Endpoints

選択された時間範囲にパフォーマンスデータがあるサービスエンドポイントがリストに表示されます。

[Filter] アイコン(ページの右上にある)を選択して、指定した時間範囲内のアクティブおよび非アクティブなサービスエンドポイントのさまざまなフィルタリングオプションを設定します。他には、特定の種類のトランザクションや構成可能な平均応答時間を超えたトランザクションを表示するオプションなどがあります。目的のフィルタを設定したら、[Apply] を選択します。  

Filters

また、上部のメニューバーからオプションを選択して、選択したサービスエンドポイントを表示、削除、除外できます。[Exclude] を選択すると、リストでサービスエンドポイントが非表示になります。

サービスエンドポイントのメトリックの収集を完全に無効化する場合は、[Configure] を選択して除外ルールを作成します。詳細については、「サービスエンドポイントの検出」を参照してください。

診断セッションは、サービスエンドポイントのみで実行するようデザインされていません。そのため、サービスエンドポイントから直接診断セッションを開始することはできません。サービスエンドポイントへの呼び出しを含むビジネストランザクションの診断セッションを実行すると、診断セッションから抽出されるトランザクションのスナップショットはサービスエンドポイントのダッシュボードに表示されます。 

サービスエンドポイントの制限

サービスエンドポイントにより、システムオーバーヘッドが少し増えます。エージェントは1つのサービスエンドポイントに対し約3つのメトリックをキャプチャするため、各サービスエンドポイントのモニタリングで追加のメトリックトラフィックが発生します。

サービスエンドポイントが無限に増加しないよう、コントローラとエージェントの構成には次の制限が適用されます。

エレメント上限詳細
アプリケーション エージェントエントリポイントの種類ごとに25個のサービスエンドポイント アプリケーションエージェントのノードプロパティ参照資料」の max-service-end-points-per-entry-point-type を参照してください。
Javaエージェント40個の非同期ワーカースレッドサービスエンドポイント

アプリケーションエージェントのノードプロパティ参照資料」の max-service-end-points-per-async-type を参照してください。

ノード100個のサービスエンドポイントアプリケーションエージェントのノードプロパティ参照資料」の「max-service-end-points-per-node」を参照してください。
コントローラアカウント4000個のサービスエンドポイントオンプレミスのコントローラの場合、管理コンソールの sep.ADD.registration.limit 構成プロパティを使用して上限を設定可能。
実行スレッド1個のサービスエンドポイント アプリケーションエージェントのノードプロパティ参照資料」の max-service-end-points-per-thread を参照してください。

サービスエンドポイントのメトリック

サービスエンドポイントのメトリックは、メトリックブラウザの [Service Endpoints] に表示されます。サービスエンドポイントのメトリックは他のメトリックと同じオペレーション、たとえばメトリック登録、ティアにおけるメトリックのロールアップ、およびメトリック数の制限などが対象となります。サービスエンドポイントのメトリックは他のメトリックと同じオペレーション、たとえばメトリック登録、ティアにおけるメトリックのロールアップ、およびメトリック数の制限などが対象となります。