このページでは、AppDynamics のインフォメーションポイントについて説明します。インフォメーションポイントを使用すると、構成したメソッドに基づいてカスタムメトリックを定義できます。インフォメーションポイントはデータコレクタに似ていますが、データコレクタがビジネストランザクションのコンテキストのアプリケーションデータを表示するに対して、インフォメーションポイントはビジネストランザクションに関係なく、あるメソッドのすべての呼び出しにおけるデータの状態を反映します。また、値に計算を適用して、メソッドの戻り値や入力パラメータの合計や平均を表すこともできます。

インフォメーションポイントを作成、編集、または削除するには、[Configure Information Points] 権限が必要です。

インフォメーションポイントデータ:コードメトリックとビジネスメトリック

インフォメーションポイントを構成すると、インフォメーション ポイント メソッドの KPI メトリック(コードメトリックと呼ばれる)が自動的に取得されます。

以下のコードメトリックがあります。

  • 総コールカウント
  • 1分間あたりのコールカウント
  • 1分あたりのエラー数
  • 平均応答時間

インフォメーションポイントのカスタムビジネスメトリックを使用してKPIメトリックを補完できます。

ビジネスメトリックは、メソッドパラメータ、戻り値、または特定されたメソッドが呼び出されたオブジェクトのGetterチェーンによってキャプチャされた値などのランタイムデータの値を反映します。ビジネスメトリックの値は、ユーザがインフォメーションポイントとして特定したコードポイントの値の合計または平均を示します。 

インフォメーションポイントを確認することで、アプリケーションのパフォーマンスがビジネスのパフォーマンスにどのように対応しているかを詳しく知ることができます。例えば、アプリケーションの性質次第では、これを利用して以下のようなビジネスに関する質問を解決することができます。

  • クレジットカード合計の平均値
  • ビジネストランザクションにかかわらず、特定の期間にアプリケーションが処理したクレジットカード数
  • クレジットカードのトランザクションの処理にかかった平均時間

インフォメーションポイントの実用的な用途の例として挙げられるのは、無視される例外です。例外、特に頻繁に発生するものは、JVMのCPUスパイクの原因になる可能性があります。例えば、AppDynamicsで例外が無視されるように構成しており、それが下層のアプリケーションフレームワークで生成され、アプリケーションのパフォーマンスに直接関係しない場合、その例外がアプリケーションに影響を与えているということがすぐにわからない可能性があります。このため、例外の発生をカウントするインフォメーションポイントは、余計なオーバーヘッドを特定する上で役に立つことがあります。

インフォメーションポイントの作成

インフォメーションポイントを作成するには、「Javaおよび.NETのインフォメーションポイント」および「PHPのインフォメーションポイント」を参照してください。

インフォメーションポイントデータの表示

インフォメーションポイントの値は、コントローラUIの様々な場所で確認できます。以下はその例です。

  • [Information Points] ページ:インフォメーションポイントを確認および管理するメインのページが [Information Points] ページです。ここからインフォメーションポイントをクリックすると、選択された期間に対するインフォメーションポイントのメトリックのヒストグラムが表示されます。 
  • メトリックブラウザ:メトリックブラウザの [Information Points] フォルダにもメトリックが表示されます。 
  • REST API:ビジネスメトリックは AppDynamics REST API からアクセスできます。
  • ビジネス トランザクション スナップショット:デフォルトではインフォメーションポイントはトランザクション スナップショットには表示されませんがenable-info-point-data-in-snapshots ノードプロパティを true に設定することで表示されるように構成できます。enable-info-point-data-in-snapshots ノードプロパティが設定されると、インフォメーション ポイント コールがスナップショットの [User Data] セクションに表示されます。アプリケーションエージェントのノードプロパティ」を参照してください。