バックグラウンドタスクとは、サーバをバックアップする Cron ジョブなど、プライマリ ビジネス トランザクションとは別にモニタリングする管理タスクや内部プロセスなどの処理アクティビティです。 

プロセスは環境にとって重要である場合もありますが、プライマリ ビジネス トランザクションを監視するのと同じ方法でモニタする必要はありません。バックグラウンドタスクのパフォーマンスメトリックは、ティアやノードの平均応答時間には含まれません。 

ビジネストランザクションの検出中、AppDynamicsではバックグラウンドタスクの環境内にあるプロセスを特定し、それに応じて分類を行います。要件に基づきデフォルト構成を変更し、ビジネストランザクションを手動でバックグラウンドタスクに変更することができます。 

バックグラウンドタスクの表示

バックグラウンドタスクは個別にモニタリングされますが、他のビジネストランザクションとともにビジネス トランザクション リストに表示されます。バックグラウンドタスクはリスト内でバックグラウンド タスク アイコン()によって識別されます。

バックグラウンドタスクでは、以下の情報を入手できます。

  • ビジネストランザクションリストに現在実行中のバックグラウンドタスクとその統計。
  • [Metric Browser] に各バックグラウンドタスクの応答時間が示されます。
  • バックグラウンドタスクの実行ごとに、トランザクションスナップショットが生成。ただし、特定のジョブが頻繁に実行される場合、スナップショットは実行ごとにすべての詳細を取得できないこともあり。

ティアおよびアプリケーションレベルのメトリックには、バックグラウンドタスクのアクティビティは反映されません。また、バックグラウンドタスクはアプリケーション ダッシュボードに反映されません。 

ビジネストランザクションをバックグラウンドタスクとして再分類

既存のビジネストランザクションをバックグラウンドタスクとして再分類するには、ビジネス トランザクション リストを右クリックして [Set as Background Task] オプションを選択します。[Set as User Transaction] を選択すると、バックグラウンドタスクがプライマリ ビジネス トランザクションに変換されます。 

バックグラウンドタスクの自動検出の有効化

トランザクションの検出時に、トランザクションは、そのトランザクションに一致するカスタムマッチルールの設定に基づいてバックグラウンドタスクとして分類されます。

AppDynamicsには、JCronTab、JavaTimer、Cron4J、Quartzフレームワークなど、バックグラウンドタスクとなる可能性が高い、Javaフレームワーク用に事前設定されたマッチルールが含まれています。マッチルールはデフォルトで無効になっています。  

マッチルールを有効化または変更したり、独自のカスタムマッチルールを作成したりすることで、一致するトランザクションをバックグラウンド トランザクションとして分類することができます。 

バックグラウンドタスク検出の構成を有効にするには、アプリケーションまたはカスタムティアレベルの構成から既存のマッチルールを編集するか、新しいルールを作成します。ルールを有効にし、バックグラウンド タスク オプションを確認して、このルールにより検出されたビジネストランザクションがバックグランドタスクとして分類されるようにします。  

バックグラウンドタスクのしきい値の構成

バックグラウンドタスクのパフォーマンスのしきい値は、プライマリビジネストランザクションとは別に構成できます。[Configuration > Slow Transaction Thresholds] ページで [Background Tasks Thresholds] タブをクリックし、バックグラウンドタスクに固有の設定にアクセスします。 

AppDynamicsでは、ご使用環境のバックグラウンドタスクに適したしきい値を設定することを推奨しています。負荷パターンが低頻度のバックグラウンドタスクには、例えば1日1回など、静的なしきい値を使用します。これは、動的な移動平均ベースのしきい値は実稼働の負荷シナリオに適しているため、バックグラウンドプロセスは自動的に遅延または過剰遅延と分類されるためです。