AppDynamics PHP エージェント RPM を使用して、PHP エージェントを RedHat または CentOS Linux システムにインストールできます。

RPMインストーラについて

PHP エージェント RPM インストーラは、ルートユーザとして使用する必要があります。 

コマンドライン引数ではなく環境変数を使用して、エージェントの構成設定をインストーラに渡します。開始する前に、またはインストールスクリプトの中で、環境変数を設定する必要があります。エージェントのノード名、ティア名、ビジネスアプリケーション名などの設定を構成できます。ただし、指定されない場合、インストーラは実用的なデフォルトを指定します。  

RPMインストーラは、PATH環境変数に基づきPHPインストールの場所を判断します。インストーラを構成するためにPATHで遭遇する最初のPHPインストールが使用されます。標準ではない場所に PHP をインストールした場合は、PHP バイナリのディレクトリを APPD_PHP_PATH 環境変数で指定する必要があります。

開始する前に、AppDynamics ダウンロードポータルから RPM パッケージを取得します。

RPMによるPHPエージェントのインストール

RPMによりPHPエージェントをインストールするには:

  1. PHPエージェントのインストール」の説明に従って、環境のサポートとシステム要件を確認します。 

  2. 必要に応じて、エージェントの構成設定を環境変数に設定します。アカウントキーは必須の設定です。その他の設定は環境によっては必要な場合があります。詳細については、「RPM Environment Variables」を参照してください。あるいは、環境変数をインストールスクリプトに直接渡すことも可能です。
  3. インストーラを実行します。 

    sudo rpm -i <package_name>

    <package_name> はダウンロードしたパッケージの名前で置換してください。

    sudo を使用して環境変数をインストールスクリプトに渡す場合は、以下のコマンドを使用できます。

    sudo APPD_PHP_PATH=/opt/php rpm -i <package_name>

    または

    APPD_PHP_PATH=/opt/php sudo -E rpm -i <package_name>

    インストールでエラーが報告された場合は、「RPM Log File」の記述に従ってログファイルをチェックします。

  4. Apache を再起動します。PHP CLI のみをモニタするエージェントをインストールする場合は必要ありません。

RPMは単一のエージェントをインストールします。マシンに複数の PHP をインストールしている場合、PHP インストールごとに毎回適切な APPD_PHP_PATH および APPD_CONF_NODE 設定を使用して、RPM を 1 回実行します。

RPM環境変数

環境変数

説明

デフォルト

必須かどうか

APPD_PHP_PATH

PHPバイナリを含むディレクトリ

なし

標準の場所にPHPバイナリがない場合に必須。デフォルトでは、インストーラは PHP CLI バイナリを使用してアプリケーション エージェントのインストール場所を決定します。
APPD_PHP_CONFIGURATION_DIRappdynamics_agent.ini ファイルをインストールする INI ディレクトリ。APPD_PHP_PATH 設定よりも優先されます。
php.ini ファイルがあるディレクトリ。インストールに追加されるファイルについては、PHPエージェントのインストール」を参照してください。PHPバイナリが標準の場所にない場合、またはPHP CLIバイナリがない場合は必須。
APPD_PHP_EXTENSION_DIRappdynamics_agent.so ファイルをインストールする拡張ディレクトリ。APPD_PHP_PATH 設定よりも優先されます。
PHP拡張ディレクトリ。インストールに追加されるファイルについては、PHPエージェントのインストール」を参照してください。 PHPバイナリが標準の場所にない場合、またはPHP CLIバイナリがない場合は必須。
APPD_PHP_VERSIONインストゥルメント化する PHP のバージョン。有効な形式は、1 つまたは 2 つの少数点があるバーション番号。たとえば、5.45.4.21 は両方有効。APPD_PHP_PATH 設定よりも優先されます。PHP CLIバイナリで使用するバージョンPHP CLI バイナリがない場合、APPD_PHP_CONFIGURATION_DIR および APPD_PHP_EXTENSION_DIR 変数とともに必須。

APPD_CONF_CONTROLLER_HOST

コントローラのホスト名

localhost


APPD_CONF_CONTROLLER_PORT

コントローラポート

8080


APPD_CONF_APP

アプリケーション名

MyApp


APPD_CONF_TIER

ティア名

スクリプトを実行するマシンのホスト名(ノード名と同じ)


APPD_CONF_NODE

ノード名

スクリプトを実行するマシンのホスト名


APPD_CONF_ACCOUNT_NAME

アカウント名

デフォルトは customer1 です。

マルチテナントモードで稼働するオンプレミスの AppDynamics コントローラを使用している場合、または AppDynamics SaaS コントローラを使用している場合に必須。

APPD_CONF_ACCESS_KEY

アカウントキー

なし

必須。
アクセスキーを調べるには、AppDynamics UI の右上隅にある をクリックし、次に [License] をクリックします。

APPD_CONF_SSL_ENABLED

コントローラとの SSL 通信を有効にする場合は True、そうでない場合は false

false


APPD_CONF_HTTP_PROXY_HOST

httpプロキシサーバーのホスト名またはIPアドレス

なし

プロキシサーバーを通じてコントローラにデータをルーティングする場合は必須。

APPD_CONF_HTTP_PROXY_PORT

http プロキシサーバの HTTP または HTTPS ポート。APPD_CONF_HTTP_PROXY_HOST を設定している場合、設定する必要があります。

なし

プロキシサーバーを通じてコントローラにデータをルーティングする場合は必須。
APPD_CONF_HTTP_PROXY_USERhttpプロキシサーバーのユーザー名なしユーザー名を必要とするプロキシサーバーを通じてコントローラにデータをルーティングする場合は必須。
APPD_CONF_HTTP_PROXY_PASSWORD_FILEhttpプロキシサーバーのパスワードなしパスワードが必要なプロキシサーバーを通じてコントローラにデータをルーティングする場合は必須。
APPD_PROXY_CTRL_DIRエージェントとJavaプロキシ間の初期制御通信ディレクトリなし


APPD_CONF_LOG_DIRエージェントがエージェントとプロキシログを書き込むディレクトリ<php_agent_install>/logs
APPD_CONF_CLI_LONG_RUNNING_ENABLED長期実行CLIアプリケーションにおけるPHPの保護false長期実行 CLI アプリケーションをインストゥルメント化する場合に推奨します。Suhosin パッチを使用した長期実行 CLI アプリケーションについては「PHP CLIアプリケーション用エージェントの構成」を参照してください。

インストールの更新

構成ファイルに行った変更は、インストーラを再実行するときも保持されます。RPM は、元の設定と以前のインストールの設定を含む appdynamics_agent_log4cxx.xml ファイルを保存します。

RPMインストールログファイル

インストール中にエラーが発生した場合、/tmp ディレクトリに生成されたログファイルの場所を示すメッセージが表示されます。このログファイルを調査して問題の原因を特定します。インストールが成功した場合はログファイルは生成されません。 

RPMを使用したPHPエージェントのアンインストール

RPMを使用してエージェントをインストールした場合は、RPMを使用して以下のようにアンインストールします。

sudo rpm -e appdynamics-php-agent-<version>

パッケージのバージョンを識別する必要があります。以下を入力してインストールしたパッケージのバージョンを調べられます。

rpm -qa | grep appdynamics-php-agent

既存の構成は、/tmp 内の tar ファイルに保存されます。アンインストールプロセスの完了時に表示されます。